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HARUのスローライフ日記

~死す時は宮古の海に抱かれて~

#1010 「ふくよかなオバちゃん事件!!」の巻 

それは歯医者の帰り道の出来事だった。
俺が人通りの少ない裏路地を歩いていると、前方からチャリンコがやって来るのが見えた。
乗っているのは、ちょっとふくよかな体型のオバちゃん

こちらに近づいてくると同時に、オバちゃん怒りに満ちた怒鳴り声が聞こえてきた。
声の主は前方から近づいてくるチャリンコのおばちゃんらしいことがわかった。
表情が見えるぐらいの距離になると、怒鳴り声だけでなく、顔も鬼の形相だということがわかった。
なんかヤバそうだ…。

近づくにつれ、オバちゃん怒鳴り声鬼の形相はさらにヒートアップしていく。
悪魔というものが存在するならば、きっとこれがそうなのであろう。
夕暮れの裏路地は、オバちゃん怒りに満ちた異様な雰囲気に飲み込まれていく。
尋常じゃねぇ…。

人は不安な状況に追い込まれると、いろいろな思考回路が働く。
そして俺も例外ではなかった。
怒鳴り声をあげ、鬼の形相をしているのは、もしかして俺が原因なのか。
ただ歩いていただけの俺が、何かオバちゃんの気にさわるようなことでもしたのだろうか。
そんな理不尽極まりない理屈が頭をよぎる。

距離はさらに近づく。
独り言を言ってるだけかとも思ったが、どう見ても独り言を言ってるレベルではない。
完全に敵意をむき出しにしている。正真正銘の本物の怒りだ。
そしてオバちゃん怒り狂いながらも、チャリンコのペダルだけは淡々と精密機械のようにこぎ続けている。
とにかく関わっちゃならねぇ…。

いよいよオバちゃんと俺との距離が詰まってくる。
緊張感が否応なしに高まる中、俺の体は硬直し、逃げることさえできない。
ただ何事もなくすれ違うことを祈るのみ。

そして、その時は来た。
俺とオバちゃんがついにニアミス。
神様…。

ウエスタン・ラリアットでも喰らうかと覚悟していたが、しかし意外にも、オバちゃんは怒り狂ったまま、何事もなく通り過ぎていった。
ふぅ…、助かった…。
そして俺が急いで振り返ると、なんとチャリンコの後部座席には子供が乗っていた。

その瞬間すべての謎が解けた。
なるほど、あのオバちゃんは後ろに乗っている子供に対してずっと怒っていたのだな。
オバちゃんの体型がふくよかだったため、俺の視界には後部座席に座る子供の姿が見えなかったのだ。

そんな納得した俺をあざ笑うかのように、オバちゃんの怒鳴り声はドップラー効果と共に、夕焼けの彼方へと遠く消えていった。
あの子供はいったいどんな悪さをしたのだろうか。
あの子供はこのあとどうなってしまうのだろうか。
そんなことを気にしつつ、俺は夕暮れの道をまた歩き始めた。


2011/11/18 Fri. 21:00 | trackback: -- | comment: 0edit

#1007 「霊園爆走物語!!」の巻 

日も暮れかかった夕方。
突然思い立って、おばあちゃんの墓参りに行くことにした。
そうと決まれば即行動。

途中、友人のジョニー夫妻宅に少し立ち寄り、その足で墓地のある霊園へ向かうことにした。
ジョニー夫妻は、
「こんな時間にお墓参りに行くのはやめたほうがいい」
と進言してくれたのだが、俺は
「大丈夫だよ」
と、にこやかに笑いながらバイクを出発させた。
なんとしても今日は墓参りに行かねばならぬのだ。

霊園の入口に着くころには、完全に夜になっていた。
人の姿はまったくなく、自動販売機の空虚な明かりだけが、夜の霊園をほのかに照らしだしていた。
漆黒の闇に吸い込まれるように、墓地へと続く坂道が厳か(おごそか)に続いていた。
ひんやりした空気のせいか、少し身震いするような違和感を覚えたが、俺は霊やオバケなどは信じていないし、暗闇さえも恐れはしない。
なんとしても今日は墓参りに行かねばならぬのだ。

霊園の入り口から10秒ほどバイクを走らせた。
すると、自動販売機の灯りさえもまったく届かぬ暗黒の世界が広がっていた。
バイクのヘッドライトが照らす先には、ただ巨大な闇だけが横たわっている。
しかし、ここで引き返すわけにはいかぬ。
一度決めたからには、なんとしても今日、墓参りに行かねばならぬのだ。

再び決意を固め、漆黒の闇の中をゾクゾクしながらさらに10秒ほどバイクを進ませた。
大したことはないさ。霊やオバケなどは信じていないし、いるわけもない。
そんなものは人間の恐怖心が生み出す虚像にすぎぬ。
俺は自らを鼓舞し、さらに霊園の内陸部へと潜入した。
どんなことがあろうとも、なんとしても今日は墓参りに行かねばならぬのだ。

bochbo.jpg
しかし5秒後、俺はバイクを急停止させた。
「汝よ…、これ以上は…、決して…、決して…、足を踏み入れてはならぬ…」
そんな、この世のものではない「何か」のうめき声を聞いたような気がしたのだ。

俺はヘルメットの中の閉ざされた空間で狂ったように絶叫した。
「冗談じゃねぇ!怖すぎる!墓参りは中止だ!こんな不気味な暗闇の中をこれ以上進めるか!」
そのあまりに陰気で憂鬱でサディスティックな空気に、俺は心底、恐れおののいた。

原チャリを黒煙が出るほどのマックスターンでUターンさせたあと、今走ってきた道をアクセル全開で逆走した。
背後から何者かに執拗に追われているような、想像を絶するような迫りくる恐怖。
このときもし徒歩で霊園に来ていたならば、おそらくウサイン・ボルトのワールドレコードを塗り替えるような壮絶な走りをかましていたに違いない。
とにかく一刻も早くこの霊園から脱出せねば。

そしてようやく国道に出ることに成功した。
ふぅ…、危なかった…。安堵のため息をもらす。
俺はヘルメットのうっすらと曇ったシールドをおもむろに持ち上げ、吐き捨てるようにつぶやいた。
「墓参りは夜に来るもんじゃねぇ…」

人間の恐怖心が生み出す幻聴や霊やオバケたちを甘く見ていた。
俺は、行きよりも少しだけ霊やオバケの存在を肯定しつつ、空しい帰路についたのだった。
それにしても、あのうめき声は本当に俺の幻聴だったのだろうか…、と考えながら。


2011/11/14 Mon. 10:05 | trackback: -- | comment: 0edit

#1006 「さん!!」の巻 

P1140718.jpg
原チャリの距離メーターが「33333(キロ)」を示した。
最後の「メートル表示」を「3」に揃えられなかったことを情けなく思う。


2011/11/13 Sun. 23:00 | trackback: -- | comment: 0edit

#1005 「正解!!」の巻 

おそらく人生においても「正解」というものはないのだろう。
しかし「正解」はなくとも、歩むべき道を「間違えてしまった」ということだけはわかる。
人生はやり直せないからこそ人生なのかもしれない。


2011/11/11 Fri. 22:45 | trackback: -- | comment: 0edit

#1004 「ひどすぎる!!」の巻 

まったくひどすぎる。
今日の頭痛は普通じゃない。
この4時間の間、バファリンを4錠も飲み安静にしているのに、頭痛はひどくなるばかり。
このまま死ぬのか。
もう、それでもいいさ。


2011/11/11 Fri. 00:21 | trackback: -- | comment: 0edit