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HARUのスローライフ日記

~死す時は宮古の海に抱かれて~

(8/23)「苦しむために!」の巻 

カーテンの隙間から差し込む宮古島の太陽で目を覚ました。
空は、南の島のイメージそのもののように青く突き抜けている。
しかし楽園を満喫するために目覚めたんじゃない。
これから始まるのは、昨日までと同様、ベッドの上での苦痛との戦いだ。

無理して食べたものも、ひどい下痢によりすべて体外へ流れ出てしまう。
体内にかろうじて摂り貯めた、わずかな栄養分は発汗により失われてしまう。
栄養を補給するため、経口補助液を飲むが、それもまた下痢により体外へ出てしまう。

集中力がまるでなくなった。
何か考え事を始めても、数秒で違う事を考えている。
10代後半の出来事がやたらにフラッシュバックしてくる。

宿もレンタカーも延長した。
遊ぶためじゃない。
応急処置としての非常手段としてだ。

車の運転が怖い。
通常姿勢でいるのが辛いので、常にハンドルにもたれ掛かって運転している。
スピードも出せず、最低限の速度で、とにかく安全第一だけを考えてハンドルを握る。

頭の中がふわふわしていて、常に意識を失いそうな感覚が続く。
そして本当にそうなってしまうような切迫感にさいなまれる。
それがすべての瞬間つづく。

体力はほとんどなくなった。
体力とは関係なく、モノをちょっと移動させるという行為が非常に億劫(おっくう)になった。
気力なんてものは、もう遠くへ消えた。

人と話すときだけは、元気さを装い、普段通りに接してきた。
だが数日前からは、そのカラ元気を見せることさえできなくなっている。

荷作りをしたいが、完璧に荷物を整理しないとボックスに入らない。
その計画を練ること自体が苦痛で、何も状況が変わらない。
もしかして体調が急に良くなって、また海に入れることもあるかもしれない――、そんな淡い期待が荷作りを無意識に拒否している可能性も否定はできないが。

体重は見る見る落ちている。
40キロ台にまで落ちたら、おそらくもう自力では歩けなくなるだろう。
そうなってしまったら、本当に大変なことだ。

そのリミットまで、あとついに1キロと迫っている。
このまま下痢と嘔吐がつづき、汗で水分が外へ流れ出れば、おそらく今日中に40キロ台に突入するだろう。
俺の力ではもう、それを阻止することは難しい。

自分のカラダは、自分が誰よりもわかっていると信じていた。
それに疑いの余地はなかった。
だが人生には、自分の思い通りにいかないことも起きるということを知った。

今まだ少しでも動けるうちに横浜へ戻るべきなのか。
それともあと数日すれば、体調は回復してくるのだろうか。
決断が迫られる。
2016/08/23 Tue. 06:30 | trackback: -- | comment: -- | edit