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HARUのスローライフ日記

~死す時は宮古の海に抱かれて~

(9/8)「嘘の代償!」の巻 

心は晴れるどころか、最悪の状況だった。
俺の背中には、とてつもない十字架が課せられていた。
人としての道を踏み外そうとしている、まさにその渦中にいた。

俺は彼女にひとつだけ嘘をついている。
最初に2人で星を見に行ったとき、自分の保身のためについてしまった嘘だ。
決して悪気があったわけではないが、彼女を騙していることに何ら変わりはない。

真実を打ち明けられないまま、今日まで過ごしてきた。
ひとつの嘘を隠すために、また新たな嘘をつかなければならなくなる。
心が切りつけられるほどの痛みは、日増しに強くなっていった。

そして昨夜、彼女の気持ちを聞いてから、罪悪感はさらに大きく膨れ上がった。
彼女が俺を信じてくれればくれるほど、彼女への罪悪感で押し潰されそうになる。
だが今、真実を打ち明ければ、彼女との関係は終わる。

俺には究極の選択だった。
彼女と一緒に居続けるためには、罪悪感を押し殺して、嘘をつき通さなければならない。
だが俺を完全に信頼しきっている彼女に対し、嘘をつき通すことは俺にはできない。

20160908 sunayamabeach (2)
朝からずっとそのことで悩み続けていた。
部屋にいるのに耐えられなくなり、たまらず海へ向かった。
泳ぐためではない。”答え”を出すためだ。

だが本当は、答えなどもうとっくに出ていた。
俺には、あれほど純粋に俺を信じてくれる人を、これ以上騙すことなどできない。
たとえ真実を打ち明けることによって、彼女を失うことになったとしても。

真実を伝えたとき、彼女は俺を軽蔑し、俺を罵り、俺の元を去るだろう。
だが人の道に外れることをして、手に入る幸せなんてあるわけがない。
実際に今がそうではないか。真実を隠し続けて彼女と一緒に居ても、心が休まるときなんて一瞬もありはしないのだ。

俺は彼女に真実を伝える。
嫌われても構わない。
これ以上、大切な人を騙し続けることは明日で終わりにする。

すべて儚い夢だったんだと思えばいい。

明日は彼女と会う日。
そして明日が”彼女と最後に会う日”になるだろう。
ギリギリのところで、人の道を踏み外さなくてよかった。

明日、サヨナラになっても、それでも、あなたに会えて本当に良かった。
出会ってくれてありがとう――。
2016/09/08 Thu. 23:00 | trackback: -- | comment: -- | edit