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HARUのスローライフ日記

~死す時は宮古の海に抱かれて~

(9/23)「さらば最高の友(バディ)よ!」の巻 

20160923 last kenken (1)
ケンケンが帰る最後の日になって、ようやく太陽がその姿を現した。
神様からの最後のプレゼントに違いない。
ケンケン宮古島再訪13日目にして、初めて晴れたのだから。

20160923 last kenken (2)
ケンケンが原チャリを返しに行くので、車で一緒について行った。
ケンケンも写真を撮るのが大好きなので、お互いにいつもパパラッチごっこをしている。
いかに相手が”素”のときに写真を撮れるか――、というのが勝負のポイントだ。
俺たちはお互いを”パパラッチャー”と呼び合い、常に相手が驚く様な写真を撮ろうと、日々切磋琢磨しているのだ。

夕方の便で飛び立つケンケンは、あと3時間後には空港にいなければならない。
しかしケンケンらしく、時間の許す限り最後の最後まで海に入る。
もちろん俺も徹底的に付き合うつもりだ。

20160923 last kenken (4)
エントリーポイントは、ケンケンの最後を飾るに相応しい、極上ロケーションの”オーロック”を選んだ。
”オーロック”とは、俺にしかわからない隠語なので、地元の人間に聞いてもわからない。
とにかくスペシャルなポイントということだ。

20160923 last kenken (5)
リーフエッジを超え左に泳いでいく。
すると巨大な壁のような断崖が姿を現す。
その断崖の前で記念撮影。

20160923 last kenken (6)
カメラ片手に、縦横無尽にミヤコブルーを潜りまくるケンケン。
彼が履いているオレンジ色のスーパーミュー(フィン)は俺が今日貸したものだ。
ケンケンとはフィンのサイズまで一緒だ。

20160923 last kenken (7)
お互いにポーズを決めて写真を撮ることもあるが、基本的には決めごとはしていない。
撮ってほしいな――、と思うところで、だいたい阿吽(あうん)の呼吸で撮ってくれている。
アイコンタクトやジェスチャーをしなくても、お互いにかゆいところに手が届くのだ。

20160923 last kenken (8)
ダイバーが潜っているポイントまで行ってみた。
ちなみに、岩肌が見えている部分で水深は7~8mほどある。
ドロップオフの底のほうを覗き込んでみたが、底はまったく見えなかった。

20160923 last kenken (9)
この日の透明度を考えると、おそらく水深35m以上はあるだろう。
吸い込まれそうなほど不気味で、美しすぎるブルーだった。
そのグランブルーの中を自由奔放に泳ぐケンケン。

20160923 last kenken (10)
お互いにカメラ好きだが、撮りたいアングルや構図は違う。
だから、あとでお互いの写真を見たとき非常に刺激になる。
同じ被写体を写しても、俺とケンケンではまったく異なるアプローチをしていたりするのだ。
そんなところもとても面白い。

やがて、もうそろそろエキジット(海から上がること)しなければならない時間が訪れた。
そんなときに、またも奇跡が起きた。
ダイビング船以外、ビーチからは誰も来ないようなポイントに、俺の友だちが偶然いたのだ。

20160923 last kenken (11)
マヨちゃんとカズくんだった。
ケンケン最後の日――、海から上がらなければならない最後の時間――、そこで起きた奇跡。
この信じられない奇跡によって、俺とケンケンとのツーショットを撮ってもらえた。

20160923 last kenken (12)
オレンジ色のフィンがケンケンで、白いフィンが俺だ。
水中でのツーショットは1枚もなかったので、最高の思い出になる。
マヨちゃん、カズくん、よくぞここにいてくれた。本当にありがとう。

20160923 last kenken (13)
少し時間に余裕ができたので、伊良部島の三角点で記念撮影することにした。
崖の上に三脚とカメラをセットし、セルフタイマーを使って撮影する。
撮影スタート――。

すると、タイマーのカウントダウンが始まっているというのに、突如どこかへ行ってしまうケンケン。
その行動に困惑し思わず呼び止める俺。その瞬間を切り取ったのがこの1枚だ。
撮影は失敗したが、むしろケンケンの面白さを表すショットになって、俺はけっこう気に入っている。

20160923 last kenken (14)
一度宿に戻り、器材を洗う。
この白のフィンとオレンジのフィンがふたつ並ぶことはもうない。
別れはもうそこまできている。

20160923 last kenken (15)
空港でのチェックインで、手荷物検査に引っ掛かるケンケン。
ヤシガニでも入っているのか。
懐中電灯のリチウム電池が引っ掛かったらしい。
まったく最後までケンケンらしい。

20160923 last kenken (16)
見送りには、仕事帰りのルナちゃんも間に合った。
いつもこの3人で行動していた。
3人が揃う最後のとき。

本当に帰ってしまうのかケンケン――。

ポールを挟んで、ケンケンと握手を交わした。
最初に出会ったときと同じように、ケンケンの握手には魂がこもっていた。
ものすごく力強かった。

お互いになかなか手を離さない。
伝えたい言葉はあったのだが、少しでも言葉を口にしたら、その瞬間、涙がこぼれてしまいそうだった。
唇を噛みしめ、言葉をギュっと飲み込んだ。

また来年――。

そんなぶっきらぼうな言葉しか出てこなかった。
それが精いっぱいだった。
ケンケンの目を見つめ、握手をしたまま、お互いに何回かうなづいた。

”男同士の友情”なんていうと安っぽく聞こえるかもしれないが、俺とケンケンは、まさにそんな固い絆で結ばれていた。
いつも明るく、いつも優しく、いつも周囲の人たちを笑いで包んでくれるケンケン。
そして俺にとって最高のバディ(相棒)。

短い間だったが、ケンケンと過ごした時間は俺にとって宝物になった。
出会えて本当に良かった。
本当にありがとう。

最高の友よ、またいつかどこかで――。
2016/09/23 Fri. 16:00 | trackback: -- | comment: 0edit

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