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HARUのスローライフ日記

~死す時は宮古の海に抱かれて~

(1/9)「父からの電話!」の巻 

今日も仕事だった。
何連勤目だっただろうか。
6連勤か、7連勤目だったと思う。

夕方、下腹部の突然の激痛でうずくまった。
ちょうど休憩中だったのだが、あまりの激痛で、その場で動けなくなってしまった。
それが尿管結石の痛みであることはすぐにわかった。

20170109.jpg
昨日から前兆はあった。
2回ほど続けて血尿が出ていたのだ。
そしても今日もかなり濃い血尿が出ていた。

俺が痛みで苦しんでいる、まさにそのとき、ケータイの着信音が鳴った。
ディスプレイを見ると、父からの電話だった。嫌な予感がした。
なぜなら、今まで10年近く父から電話が来たことなど一度もなかったからだ。

下腹部の激痛で意識が朦朧(もうろう)とする中で電話を取った。
明らかに父の声は動揺しているようだった。
電話越しに切迫感が伝わってきた。

どうやら、父の目が相当悪いらしい。
父は糖尿病を患っており、視力と視野が徐々に奪われていく病気を併発している。
“網膜色素変性症”という病名だったと思う。

それが相当進行してしまっているらしいのだ。
今はまだ何とか視力がある状態らしいのだが、日に日にそのわずかな視力さえもなくなっているらしい。
そのことを俺に伝えるための電話だったのだ。

俺の両親は離婚しており、父はずっと一人暮らしをしている。
徐々に失われていく視力。きっと一人きりで不安に違いない。
その不安と恐怖から俺に電話してきたのだと思う。

体格もよく、屈強で、頑固だった父。
もはやその面影はまるでない。
それが俺をさらに悲しくさせる。

俺の尿管結石の痛みより、父の目のほうが俺には辛かった。
父は俺を心配させまいと、なんとか大丈夫だから――、そう言った。
だが大丈夫でないことは明白だった。

今後、俺はどうすればいいのだろう。
父の面倒を見ながら一緒に暮らす――、という選択肢しか俺には思い浮かばない。
父が視力を完全に失ったら、父を一人にはできない。

そこにはさまざまな問題があり、一言では言い尽くせない。
今まで現実から目をそむけ続けてきたが、もうそれは許されそうもない。
俺にはあらゆる決断が迫られるだろう。

今すぐにでも父に会いに行きたい。
だが、とりあえず明日は朝イチで病院へ行き、泌尿器科を受診する。
今はまず自分自身のカラダを治すことが先決だ。

この先どうなるのか、俺にはもう想像すらできない――。
2017/01/09 Mon. 23:00 | trackback: -- | comment: -- | edit