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HARUのスローライフ日記

~死す時は宮古の海に抱かれて~

(5/9)「運命の導き」の巻 

シャワーを浴びる前に鏡を見た。
自分の顔を見るのは朝以来だ。
しかし状況は何一つ変わってはいなかった。

目は、やはり見るに堪えない状態だった。
俺には前に進むことはできそうもない。
わずか数ミリの血管が宇宙よりも無限に感じる。

本当にもうダメかもしれない。
安易に口に出したくはないが「死」という言葉が身近に思える。
「生きたい」という本能よりも、「死にたい」という衝動だけが日々募っていく。

こんなはずじゃなかった。
こんな人生、望んじゃいなかった。
過去に体験したことがないほど、悲しくて絶望しているのに、なぜだろう、涙はまったく出ない。

未来が失われても、俺にはたくさんの素晴らしい思い出がある。
本にしたら、何百ページ、何千ページ、何万ページあるだろう。
その記憶は色褪せることなく、今もこの胸に焼き付いている。

ここ数年、俺が生き急いできたのは、こうなることを予知していたからなのかもしれない。
何もかもが運命の導きだったのかも。
「その日」までに、やり残したことがないように、俺を駆り立てた。

宮古島での輝いていた日々。

それはまるで、線香花火の最後の輝きのように――。
2017/05/09 Tue. 23:30 | trackback: -- | comment: -- | edit