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HARUのスローライフ日記

~死す時は宮古の海に抱かれて~

(6/8)「上書き」の巻 

眼科へ行ってきた。
気休めなのはわかっている。
だが直接、医師の言葉を聞かないと頭がおかしくなりそうだった。

結論からいうと何も変わっていない。
「今ある絶望」に「新しい絶望」を上書きしただけだ。
もうどうしたらいいのか本当にわからない。

長い人生の中で、本気で「死にたい」と思ったことは何度かあった。
だがもう終わりだと思っても、気づけば何とか乗り越えることができた。
だから今こうして生きている。

しかし今回ばかりは正直もうダメだと思う。
救いのない道が永遠に続く。
生きる気力は、この右目にすべて奪われた。

精神力だけで何とか持ちこたえてきたが、いよいよカラダのほうもおかしくなり始めた。
全身が錆びた鉄の塊(カタマリ)ように重い。
右目に浮き出た血管だけは鮮明な赤さを保っているが、全身からは血の気が引いたような虚脱感。

今日、担当してくれた看護師の女性と数分間、病状などについての話をした。
とても誠実そうな人柄を感じ取った。
そのあと医師の診察があった。

帰り際、看護師の女性に、思いきって「あること」を尋ねようと決めた。
あの看護士なら、俺の問いに偽りない答えをくれそうだった。
受付の人に、その担当女性を呼んでもらったが、外出されたとのことで、結局、会うことはできなかった。

『率直に言ってほしいのですが……。さっき最初に数分お話ししましたけど、そのとき僕の「目の血管」は、やはりかなり気になりましたか……?』

「答え」は「Yes」でも「No」でもどちらでも良かった。
とにかく前に進める「誰かから」の「答え」がほしかった。
ただ「本当のこと」を聞かせてくれればそれで良かった。

俺が求めているのは「気遣い」や「いたわり」の言葉ではなく「本当のこと」だ。
状況は、2ヵ月前も、2週間前も、2日前も、今日も、何ひとつ変わっていない。
人生が終わってしまったような喪失感だけが重くのしかかる。

取り返しのつかない過ち。
自分を責め続ける日々。
人生を狂わせた自分が憎い。

「自分」という愚かな人間に対し、殺意が抑えきれない――。
2017/06/08 Thu. 18:00 | trackback: -- | comment: -- | edit