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HARUのスローライフ日記

~死す時は宮古の海に抱かれて~

(6/26)「影」の巻 

宮古島に行くにあたり、おみやげを買いに行った。
バイクに乗る都合もあり、1ヵ月以上ぶりにコンタクトをした。
装着した違和感はまったくなかった。

おみやげを買い終えたあとトイレに寄った。
恐る恐る自分の顔を鏡で見る。
薄暗い照明だったにもかかわらず、右目の血管は想像以上にひどかった。

ある程度は覚悟していた。
だが現実は想像を遥かに超えていた。
自分の顔なのに、それを見て吐き気がした。

別に高望みはしない。
ありふれた日々でいい。
ときどき少しだけ幸せな気持ちになれる日があればそれで十分だった。

心から「楽しい」と思えるような瞬間はもう二度と訪れない――。

それをあらためて思い知ったとき、人生という物語から色が消えた。
どんなに美しいものを見ても、俺にはモノクロームにしか映らない。
この目が俺の幸せをすべて奪っていく。

もう誰かを愛する資格もないし、愛される資格もない。
どんなに楽しいことをしていても、この目がある限り「心から笑える日」は来ない。
太陽の下で「自分の影」が付いてまわるように、この目が俺の光をすべて闇に変える。

「心から笑える日」が二度と来ないのがわかっているのに、生きていく強さをどうやって持てばいいのだろう。
毎日こんなことの繰り返しで、もう疲れてしまった。
自分で見ても吐き気がするのに、人が見たらどれだけ不気味で不快だろう。

宮古島への旅を前にして、楽しさだけで満たされている時間のはずだった。
全身からはポジティブなパワーがみなぎり、胸は高鳴っていたはずだった。
それがまさか、こんな絶望感の中に身を置いているなんて……。

人生は一度きり。
だから俺の人生はもうおしまい。
リセットもなければ、生まれ変わりもない。

たった一度の過ちが、輝ける未来のすべてを終わらせてしまった――。
2017/06/26 Mon. 23:00 | trackback: -- | comment: -- | edit