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HARUのスローライフ日記

~死す時は宮古の海に抱かれて~

(7/12)「Kビーチの怪物」の巻 

シュノーケリングでサザエ探しに夢中になっているとき、不意に前方にただならぬ気配を感じた。
何か巨大な影のようなものが動いたような気がしたのだ。
前方に目をやると、7~8メートル先の浅いリーフ地帯の隙間を、今まで見たこともないような「巨大な黒い影」がゆらゆらと泳いでいた。

俺の脳は、その大きさと、ここに生息する可能性のある生物から、過去6年間のデータベースと照合を始める。
エイか?サメか?
いや、違う。

数秒後、その「巨大な黒い影」は、浅いリーフから水深7~8メートルのドロップオフへと泳ぎ出た。
そして「巨大な黒い影」の全貌があらわになる。

20170712 monster
ウ、ウミガメ――?
見たこともないような巨大なウミガメだった。
甲羅の水中での見た目の大きさは、俺の身長(180cm)をゆうに超えていた。
水中では陸上よりも、モノの大きさが1.3倍ほどに見えるということを考慮しても、甲羅だけでも1.5メートルはある計算になる。

そして巨大なだけじゃない。
甲羅も手も足も、頭部の一部以外は全身が真っ黒なのだ。
長年、生きてきたことで皮膚がすべて剥がれ落ちたのだろうか。
おそらく俺が生まれるよりも前から、宮古島の海を支配していたのではないだろうか。

また、後ろヒレの間にある巨大な尻尾のような生殖器。
その巨大さも、俺に畏怖の念を抱かせた。
そのあまりの異様な姿は、ミヤコブルーの海には似つかわしくないもののように思えた。

とにかく、こんなヤツは見たことがない……。
ウミガメなら今まで何十回も遭遇してきたが、こいつはケタが違う。
今までウミガメを怖いと思ったことなど一度もなかったが、さすがに今日は怖くて近づけなかった。



エイでも、サメでも平気で近寄って行くこの俺が、接近するのを躊躇するほどの怪物。
数秒から数十秒、一定の距離を保ちながら撮影していたが、やがて怪物はゆっくりとドロップオフの暗闇へと消えていった。

これだから宮古島の海はやめられない。
恐怖で寒気を感じたが、それと同時に興奮のアドレナリンも出ていたに違いない。
もう一度、ヤツに会いたくてたまらない。

Kビーチの禁断のアウトリーフ、攻めるしかないか――。
2017/07/13 Thu. 01:28 | trackback: -- | comment: -- | edit